デカフェ緑茶抽出物で脂肪酸化45%増、27人の8週間試験で判明
英国の研究チームが過体重の27人を対象に、デカフェの緑茶抽出物を8週間摂取する試験を行った。
運動中の最大脂肪酸化量が45.4%増えた一方、体組成や心代謝マーカーへの効果はほとんど見られなかった。
デカフェ(カフェイン除去)の緑茶抽出物を8週間摂取したグループは、運動中の最大脂肪酸化量が45.4%増えたとするランダム化比較試験の結果を、英国アングリア・ラスキン大学などの研究チームが学術誌「Nutrients」に発表している。過体重でレクリエーション程度の運動習慣がある27人(女性20人、男性7人、平均年齢43±8歳)を対象に、2021年2月に掲載された二重盲検プラセボ対照試験である。
どんな試験だったのか
研究チームは、過体重で習慣的に運動している成人27人を、デカフェの緑茶抽出物(dGTE)を摂取する群とプラセボを摂取する群にランダムに分け、8週間にわたって二重盲検で比較した。試験前後に、一定の強度で運動している最中の脂肪酸化量や、体組成、心代謝(コレステロールなど)に関する指標を測定している。
結果:運動中の脂肪酸化量が増加
8週間後、dGTE群では運動中の最大脂肪酸化量が45.4%増加し、定常状態の運動(一定強度を保つ運動)における脂肪酸化の寄与度も64.8%増加したと報告されている。LDLコレステロールについても低下する傾向が見られた。
体組成や心代謝マーカーへの効果は「ほぼ見られなかった」
一方で、体重や体脂肪率などの体組成、血糖やその他の心代謝マーカーについては、研究チーム自身が「定期的な身体活動を維持している健康的な過体重者では、ほぼ影響を受けなかった」と結論づけている。脂肪酸化量が増えたことと、実際に体脂肪が減ることは同じではない点に注意が必要である。
研究の限界:27人の小規模試験
この試験の対象者はわずか27人で、期間も8週間と比較的短い。使用されたのは特定の配合・用量に調整されたデカフェ緑茶抽出物であり、市販の緑茶飲料やサプリメント全般に同じ効果があるとは言えない。また単一の試験であり、同様の効果が他の研究でも再現されるかどうかは今後の課題である。
よくある質問
緑茶を飲むだけで脂肪が減るのか。
この試験が示したのは「運動中の脂肪酸化量が増えた」という結果であり、体重や体脂肪率そのものへの効果は確認されていない。緑茶や緑茶抽出物を摂るだけで痩せるという結論にはならない。
緑茶抽出物のサプリメントは安全なのか。
この試験ではデカフェ(カフェイン除去)の製剤が使われており、重篤な副作用の報告はない。ただし緑茶抽出物の高用量摂取は肝機能への影響が指摘されることがあるため、持病のある人や多量に摂取したい場合は医師に相談してほしい。
KINNIKU TIMESの視点
運動中の脂肪酸化量が増えるという結果は興味深いが、体脂肪そのものが減ったわけではない点は見落とされがちである。サプリメントに頼る前に、運動習慣と食事内容を整えることが基本であることは変わらない。緑茶(抽出物)を試す場合も、あくまで運動・食事の土台があってこその上乗せ効果と捉えたい。
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