クレアチン単独摂取でも筋力向上、45〜65歳の12週間試験で確認
米テキサスA&M大学の研究チームが、クレアチンを運動なしで摂取しても45〜65歳の除脂肪量や筋力が向上したとする臨床試験の結果を発表した。
12週間で64人を対象にしたランダム化比較試験で、運動を組み合わせるとさらに体脂肪の減少も確認されたという。
クレアチンを運動なしで12週間摂取しただけでも、45〜65歳の除脂肪量や筋力が向上したとする臨床試験の結果を、米テキサスA&M大学の研究チームが発表した。研究成果は国際スポーツ栄養学会の学会誌『Journal of the International Society of Sports Nutrition』に掲載された。
どのような試験だったのか
試験を主導したのは、テキサスA&M大学運動・スポーツ栄養研究室のリチャード・クライダー(Richard Kreider)教授である。対象は45〜65歳の健康な座りがちな成人64人(女性40人、男性24人、平均年齢55歳)。参加者はまず「構造化された運動・食事プログラムに参加するかどうか」を選び、その上で「クレアチン一水和物」か「マルトデキストリンを使ったプラセボ」かをランダムに割り当てられた。運動の有無は本人の選択によるものであり、クレアチンとプラセボの比較部分がランダム化比較試験(RCT)にあたる。クレアチンの摂取量は1日10g(5gずつ朝夕2回に分けて水などに溶かして摂取)で、期間は12週間だった。
結果はどうだったのか
研究チームによると、運動プログラムに参加しなかった「クレアチンのみ」摂取群でも、除脂肪量の増加と、下肢・ベンチプレスの筋力向上が確認された。運動・食事管理を組み合わせた群では、除脂肪量の増加に加えて体脂肪量の減少も見られたという。主な変化は次の表の通りである。
| グループ | 内容 | 除脂肪量の変化 | その他の変化 |
|---|---|---|---|
| クレアチンのみ(運動なし) | 1日10gのクレアチン一水和物 | 約1.1kg増加 | 下肢・ベンチプレスの筋力向上 |
| クレアチン+運動・食事管理 | 1日10gのクレアチン一水和物+構造化プログラム | 約1.4kg増加 | 体脂肪量の減少 |
| プラセボ群 | マルトデキストリン | 比較対照として使用 | 研究チームは統計的な差があったと説明 |
認知機能への影響は
この研究を紹介した米科学メディアPsyPostによると、運動をしていない群でも、認知機能や記憶に関わる一部の指標に改善がみられたと報じられている。ただし、この点についてテキサスA&M大学自身の発表文では具体的な数値までは示されておらず、今後、論文本体や追試による確認が待たれる部分である。
なぜ運動なしでも効果が出たのか
クレアチンは体内でATP(エネルギー源)の再合成を助ける物質で、筋肉だけでなく細胞のエネルギー代謝全般に関わるとされる。研究チームは、運動による刺激がなくても、細胞内の水分保持やエネルギー代謝の底上げを通じて、除脂肪量や筋力にプラスの変化が生じた可能性を指摘している。ただし対象は64人と小規模な試験であり、効果の大きさには個人差があるとみられる。長期的な安全性や高齢者・持病のある人への影響については、さらに大規模な研究の蓄積が必要である。
よくある質問
クレアチンは筋トレをしなくても効果があるのか
今回の試験では、運動をしていない45〜65歳でも12週間の摂取で除脂肪量や筋力の向上がみられた。ただし64人の小規模な試験であり、効果の個人差や長期的な影響については今後の研究が必要である。
どのくらいの量を摂取していたのか
試験では1日10gのクレアチン一水和物を朝夕2回に分けて摂取していた。持病がある人や腎機能に不安がある人、妊娠中の人は、自己判断で摂取量を増やさず医師に相談した上で判断すべきである。
運動と組み合わせるとどう変わるのか
運動・食事管理を組み合わせた群では、除脂肪量の増加に加えて体脂肪量の減少も確認された。体組成全体の改善を目指す場合は、運動との併用が有利とみられる。
KINNIKU TIMESの視点
「筋トレをしていないからサプリは意味がない」と考えていた中高年層にとって、今回の結果は運動を始める前段階からクレアチンを取り入れる選択肢を示すものといえる。とはいえ、除脂肪量や筋力の伸びは、運動を組み合わせた群でより大きかったことも事実である。クレアチンはあくまで運動の効果を補助するものと捉え、無理のない範囲でのウォーキングや軽い筋トレと組み合わせるのが現実的だろう。クレアチンの選び方や価格を比較したい場合は、筋トレ最安ナビ(クレアチン比較)も参考にしてほしい。用量や年代別の効果の違いについては、KINNIKU TIMESの過去記事「クレアチン、5gと3gで効く部位に違い」も参考になる。
出典:Texas A&M Stories(2026年9月18日)/PsyPost/Journal of the International Society of Sports Nutrition
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