【上級種目の進め方】リフォーマーのフロントスプリットのやり方と注意点
「リフォーマーの上で脚を開く種目は、自分にもできるのだろうか」と気になっていませんか。この記事では、フロントスプリットのやり方の流れと、確かめるポイント、段階の上げ方、けがを防ぐ注意点をまとめました。
結論:フロントスプリットは、動く台の上に立って脚を前後に開く上級種目です。インストラクターがいる場で、小さな範囲から始めましょう。
- 前の足を固定された台に、後ろの足を動く台(キャリッジ)にのせて、後ろへ押し出して戻します
- 立ったまま動く台の上でバランスをとるため、上級として扱われることが多い種目です
- 股関節・ひざ・腰に痛みがある人は、事前に医師に相談してください
フロントスプリットの流れ(一般的な形)
この記事でわかること
- フロントスプリットがどんな種目か、リフォーマーでの位置づけ
- 一般的なやり方の流れと、骨盤・ひざ・上半身の確かめどころ
- 体が硬い人や初めての人の、段階の上げ方
- けがを防ぐ注意点と、体験レッスンで確かめること
フロントスプリットとは?リフォーマーでの位置づけ
脚を前後に開き、後ろの足でキャリッジを押し出す、立って行う種目です。まずは基本の形を表で確かめましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 姿勢 | リフォーマーの上に立つ。脚を前後に開く |
| 主な動き | 後ろの足でキャリッジを押し出し、ゆっくり戻す |
| 意識すること | 骨盤を正面に向けたまま保つ、体幹で上半身を安定させる、戻るときにばねに引かれすぎない |
| 使われやすい部位 | 前脚のもも裏・おしり、後ろ脚の股関節の前側、内もも、体幹 |
| 難しさ | 上級として扱われることが多い。立った姿勢でのバランスが必要 |
リフォーマーは、ジョセフ・ピラティスが考えた器具がもとになっています。
アメリカに渡った後、重りの代わりにコイル状のばねを使うなど改良されました。「ユニバーサル・リフォーマー」と名づけられたとされています(Pilates Method Alliance)。
フロントスプリットは、リフォーマーの上に立って行う「スプリット(脚を開く)」系の種目の一つです。寝たり座ったりして行う種目と違い、動く台の上で立ったままバランスをとる必要があります。そのため、基本の種目に慣れてから行うのが一般的です。
ピラティスは、体幹の安定・筋力・柔軟性・筋肉のコントロール・姿勢・呼吸を意識する運動です(Wellsら, 2012)。フロントスプリットでは、とくに柔軟性とコントロールが求められます。
フロントスプリットのやり方と、確かめるポイント
足の置き方や手を添える位置は、機種やスタジオの教え方によって変わります。ここでは一般的な流れと、どの形でも共通する確かめどころを紹介します。
- ばねを決めてもらう:ばねの強さで、キャリッジの動きやすさと難しさが変わります。最初はインストラクターに決めてもらいましょう。
- のり方を教わる:動く台にのるときが、いちばんバランスをくずしやすい場面です。キャリッジが止まっていることを確かめ、指示どおりの順で足をのせます。
- 姿勢を整える:骨盤を正面に向け、肋骨が前に開かないようにします。前ひざはつま先と同じ方向へ向けます。
- 押し出す:息を吐きながら、後ろの足でキャリッジをゆっくり押し出します。脚を開くのは、骨盤や姿勢がくずれない範囲までです。
- 戻す:キャリッジがばねに引かれて勢いよく戻らないよう、ゆっくりコントロールして戻します。
| 確かめるところ | 目安 |
|---|---|
| 骨盤 | 左右の高さがそろい、正面を向いている |
| 前のひざ | 内側や外側に倒れず、つま先と同じ方向 |
| 上半身 | 前に倒れすぎたり、後ろに反ったりしない |
| 動く範囲 | 姿勢がくずれる手前まで。柔軟性に合わせて小さくてよい |
| 戻り方 | キャリッジがストッパーに強く当たらない速さ |
体が硬い人・はじめての人の段階の上げ方
フロントスプリットは、股関節の柔軟性と、立った姿勢でのバランスの両方が必要です。いきなり大きく開かず、段階を踏むと安全に練習しやすくなります。
| 段階 | 練習の例 | 目安 |
|---|---|---|
| 1. 床で準備 | 床で脚を前後に開いたランジの姿勢をとり、骨盤を正面に保つ練習 | ふらつかずに呼吸5回保てる |
| 2. 支えありで小さく | リフォーマーで、インストラクターの補助を受けながら小さな範囲で動かす | キャリッジをゆっくり戻せる |
| 3. 範囲を広げる | 姿勢がくずれない範囲で、少しずつ開く幅を広げる | 骨盤の向きが変わらない |
| 4. 応用 | 腕の動きを加えるなど、インストラクターの判断で発展させる | 形を保ったまま数回くり返せる |
段階1の床でのランジは、FITPEAKの自重トレ大全にある3D種目図鑑で、動きの流れを確かめられます。
ランジの3Dアニメーション(3D種目図鑑で見る)
やり方の詳しい説明は、ランジのやり方にもあります。
60歳以上の研究をまとめた分析では、ピラティスを行ったグループで、バランスや柔軟性などに改善が見られました。
ただし、確かさは低いと評価された項目もあります。フロントスプリットという1種目の効果ではありません(Fernández-Rodríguezら, 2021)。
体験レッスンで確かめること
リフォーマーのある体験レッスンで、どこまでの種目を行うかはスタジオによって違います。FITPEAK編集部では、次の3点を事前に聞いておくことをすすめます。
- 立って行う種目は、どの段階の人から行うか
- はじめての種目で、補助がつくかどうか
- ひざや腰に不安があるとき、別の種目に変えてもらえるか
マシンが使えるスタジオの比べ方は、マシンピラティスのおすすめにまとめています。近くのスタジオはジムナビで探せます。料金はピラティス料金比較で比べられます。
けがを防ぐための注意点
動く台の上に立つ種目は、ふだんの運動より転びやすいため、次の点を守りましょう。
- 股関節・ひざ・腰・足首に痛みがある人、手術を受けたことがある人は、始める前に医師に相談してください。
- 妊娠中・産後の人は、立位でバランスをとる種目や脚を大きく開く種目について、医師に相談してから行いましょう。
- 動く台の上に立つ種目は、ひとりで行わず、インストラクターがいる場で行います。
- すべりやすい靴下は避け、スタジオの指示に従います(すべり止めつきの靴下を指定するスタジオもあります)。
- もも裏や股関節の前に強い痛みが出たら、開く範囲を小さくするか中止します。
よくある質問
体が硬くてもフロントスプリットはできますか?
脚を大きく開く必要はありません。骨盤の向きを保てる範囲で小さく動かすところから始めます。体が硬い場合は、床でのランジやストレッチで準備してからにしましょう。
初心者のレッスンでも行いますか?
立って行うスプリット系の種目は、上級として扱われることが多く、初心者のレッスンでは行わないスタジオもあります。行う場合も、補助をつけて小さな範囲から始めるのが一般的です。
マットのピラティスに似た種目はありますか?
マットに同じ名前の種目はありません。ただ、脚を前後に動かすマット種目(シザースなど)や床でのランジで、股関節を前後に動かす練習ができます。マットとマシンの違いはマットピラティスとマシンピラティスの違いにまとめています。
ばねは強いほうが簡単ですか?
一概には言えません。ばねの強さで、押し出すときの重さと、戻るときに引かれる強さの両方が変わります。どの強さが合うかはインストラクターに確かめましょう。
まとめ
- フロントスプリットは、動く台の上で脚を前後に開く上級種目です
- 骨盤を正面に保てる範囲で、小さく動かすことから始めます
- 床でのランジなど、段階を踏んで準備すると練習しやすくなります
- 立つ種目はインストラクターがいる場で行い、痛みがあれば範囲を小さくするか中止します
- 股関節・ひざ・腰に不安がある人や、妊娠中・産後の人は、医師に相談してください
マシンが使えるスタジオを比べたい人は、マシンピラティスのおすすめが参考になります。
出典
- Pilates Method Alliance「The History of Pilates」
- Fernández-Rodríguez R, et al. Pilates improves physical performance and decreases risk of falls in older adults: a systematic review and meta-analysis. Physiotherapy. 2021;112:163-177
- Wells C, et al. Defining Pilates exercise: a systematic review. Complement Ther Med. 2012
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