クレアチングミは効果ある?米国の検査で6製品中4製品がほぼゼロ
クレアチングミは、米国の独自検査で2024年に12ブランド中6ブランド、2025年に6製品中4製品が表示どおりのクレアチン量を満たさなかった。クレアチンは水分や酸性の環境でクレアチニンへ分解しやすく、品質の確実性では粉末のクレアチン・モノハイドレートに分がある。
「クレアチングミ」は、米国で行われた複数の独自検査で、表示どおりのクレアチン量を満たさない製品が相次いで見つかっている。サプリメント大手NOW Foods(ナウフーズ)が2024年に12ブランドを分析したところ6ブランドが表示量に届かず、サプリメント比較サービスのSuppCoが2025年6月に公表した検査では、グミ6製品のうち4製品でクレアチンがほぼ検出されなかった。
クレアチングミの検査で何がわかった?
クレアチンは筋力や筋量の向上を後押しする代表的なサプリメントで、粉末を水に溶かす手間を省けるグミ型の製品が米国で急増した。一方で、成分量が表示どおりかを確かめた検査では、厳しい結果が続いている。
| 実施者(公表時期) | 対象 | 主な結果 |
|---|---|---|
| NOW Foods(2024年2〜3月) | クレアチングミ12ブランド | 6ブランドが表示量を満たさず。不合格品のすべてでクレアチニン(クレアチンの分解物)を検出 |
| SuppCo(2025年6月) | グミ6製品・粉末5製品 | グミは4製品が不合格で、2製品はクレアチン不検出、残る2製品も表示量の0.09%と0.50%。粉末は5製品すべて合格 |
| ConsumerLab(2026年6月) | クレアチン製品12製品 | 大半は基準を満たしたが、1製品がクレアチニンの上限を超え「分解が進んでいた」と判定 |
NOW Foods自身もサプリメントを販売する企業であり、SuppCoの検査も製品数は限られる。それでも、実施者の異なる検査で同じ傾向が出ている点は重い。NOWの品質担当幹部は、普段依頼している外部の検査機関がグミの分析を引き受けられなかったと明かし、第三者による品質確認の体制そのものが追いついていない実態も示した。
なぜグミではクレアチンが減るのか?
理由として有力なのが、クレアチンの化学的な性質である。クレアチンは水分のある環境で、体内の老廃物と同じクレアチニンに変わりやすい。ヤーガー(Ralf Jäger)氏らが2011年に学術誌『Amino Acids』で発表した総説によると、25℃で3日間置いた溶液では、分解の割合がpH5.5で4%、pH4.5で12%、pH3.5で21%と、酸性が強いほど大きくなった。
グミは水分を含み、味を整えるために酸味料が使われることも多い。一方、粉末のクレアチン・モノハイドレートは非常に安定で、同じ総説では40℃で3年以上保管しても分解の兆候が見られなかったとされる。形状の違いが品質の差につながりやすいことを示すデータである。
クレアチンは1日何g?グミだと何粒必要か
国際スポーツ栄養学会(ISSN)の見解では、一般的な摂取量は1日3〜5gである。例えば1粒1.5gの製品なら、5gを摂るには3〜4粒が必要になる。糖分や価格の面でも、毎日続けるには粉末の方が負担は小さい。ConsumerLabの2026年の調査では、クレアチン5gあたりの価格は製品によって13セントから1.85ドルまで開きがあり、高価な製品ほど品質が高いという関係は見られなかった。
クレアチンの基本的な摂り方はISSNの公式見解を解説した記事で詳しく紹介している。粉末の価格は筋トレ最安ナビのクレアチン比較で確認できる。
よくある質問
クレアチングミに効果はないのか?
表示どおりのクレアチンが入っていれば、理論上は粉末と同様に働くと考えられる。問題は「入っているかどうか」を買う側が確かめにくい点にある。
クレアチンを水に溶かして作り置きしてもよいか?
溶液中では時間とともにクレアチニンへの分解が進むため、飲む直前に溶かすのが無難である。
品質を見分ける方法は?
第三者機関の検査結果や認証マークが公開されている製品を選び、形状は安定性の高い粉末のクレアチン・モノハイドレートを基本にするのが確実である。
KINNIKU TIMESの視点
手軽さはグミの大きな魅力だが、現時点の検査結果を見る限り、中身の確実性では粉末に分がある。クレアチンは毎日続けてこそ体内の貯蔵量が高まるサプリメントであり、「入っていない製品」を飲み続けることが最大の損失になる。まずは粉末を1日3〜5g、水やプロテインに混ぜてすぐ飲む習慣から始めたい。グミを選ぶ場合は、成分の検査結果を公開しているかを購入前に確認しておきたい。
出典:Nutritional Outlook(2024年3月1日)/Nutraceuticals World(2024年2月29日)/SuppCo(2025年6月12日)/ConsumerLab(2026年6月22日)/Jäger R ほか, Amino Acids(2011年)/Kreider RB ほか, ISSN公式見解(2017年)