王者ランスフォード、3度目のオリンピア制覇へ 大会3週間前の背中トレ8種目を公開
2026年ミスター・オリンピアで3度目の優勝を狙う前年王者デレク・ランスフォードが、大会約3週間前の背中のトレーニングをYouTubeで公開した。並んだのはどこのジムにもある基本種目で、本人は「シンプルだが、簡単ではない」と語っている。
ボディビル界の最高峰「ミスター・オリンピア」の2026年大会が9月24日から27日まで米ラスベガスで開かれ、前年王者のデレク・ランスフォード(米国)が3度目の頂点に挑む。大会約3週間前には自身のYouTubeチャンネルで背中のトレーニングを公開しており、王者の調整ぶりに注目が集まっている。
2部門でオリンピアを制した初の選手
ランスフォードは1993年生まれ、米インディアナ州出身。身長168cmと大柄ではないが、2021年に体重制限のある212ポンド級でオリンピアを制すると、2023年には無差別のメンズオープンでも優勝した。2つの部門でオリンピア王者となったのは彼が初めてである。
2024年はサムソン・ダウダ(英国)に王座を明け渡したものの、2025年はアーノルド・クラシック、ピッツバーグ・プロ、そしてオリンピアを制し、1年を無敗で終えた。一度失った王座を取り戻したのは、ジェイ・カトラーに次いで史上2人目と報じられている。米専門メディア「Fitness Volt」は、今年も勝てばフィル・ヒース以来となる3度目の戴冠になると伝えている。
公開された「背中の日」の8種目
Fitness Voltが9月11日に報じたところによると、ランスフォードが公開した背中のセッションは次の種目で構成されていた(セット数・回数は明らかにされていない)。
- ラットプルダウン
- シングルアーム・プルダウン
- ストレートアーム・プルダウン
- プレートロード式のローイングマシン
- チェストサポート式のTバーロウ
- ダンベルを用いたハイパーエクステンション
- ケーブルカール
- シーテッド・カーフレイズ
縦方向に引く種目を角度や腕の軌道を変えて3種目重ね、その後に胸を台に預けるタイプのローイングを2種目行う構成である。本人は動画の中で「シンプルだが、簡単ではない」と語り、特別な種目ではなく基本の積み重ねを強調した。同メディアは、今季は持ち味の背中の広がりを保ちながら、腕と胸の改善に取り組んできたとも伝えている。
前年上位陣がそろう激戦
2025年大会の上位は、1位ランスフォード、2位ハディ・チュパン(イラン)、3位アンドリュー・ジャックド(フランス)、4位ダウダ、5位マーティン・フィッツウォーター(米国)、6位ニック・ウォーカー(米国)だった。今季はダウダが大会11日前の欧州の大会「ヨーロッパ・プロ」で優勝し、ウォーカーは2026年のアーノルド・クラシックで2位に入るなど、有力選手が調子を上げている。王者が3度目の栄冠をつかむのか、ライバルが阻むのかが最大の焦点となる。
KINNIKU TIMESの視点
世界王者のメニューでありながら、並ぶのはどこのジムにもある基本種目ばかりである点に注目したい。背中を鍛える際は、ラットプルダウンのように上から引く種目と、ローイングのように前から引く種目を組み合わせるのが基本となる。ストレートアーム・プルダウンは肘をほぼ伸ばしたまま行うため、腕の力に頼りにくく、広背筋を意識しやすい種目として知られる。
また、胸を台に預けるローイングは上体を支える負担が小さく、腰の疲労を抑えながら背中に集中しやすい。背中の日の後半にデッドリフト系の種目で腰が疲れてしまう人は、チェストサポート式の種目に置き換えてみるのも一案である。「シンプルだが簡単ではない」という王者の言葉どおり、基本種目を丁寧に積み重ねることが、遠回りに見えて確実な道なのかもしれない。
出典:Fitness Volt「2026 Mr. Olympia Men's Open Preview」(2026年9月21日)/Fitness Volt「Derek Lunsford Shares His Full Back Workout 3 Weeks Before 2026 Mr. Olympia Title Defense」(2026年9月11日)/Fitness Volt「2026 Mr. Olympia Set to Return Sept. 24–27」(2025年11月26日)/Wikipedia「2025 Mr. Olympia」