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マンジャロの減量目的使用に注意 日本肥満学会が声明、救急搬送例も

公開 ・ KINNIKU TIMES 編集部 ・ 読了目安 4分
青と白の錠剤が入った容器のイメージ写真
SUMMARY|この記事の要約

糖尿病治療薬マンジャロを急激な減量や過度な食事制限の目的で使うべきではないと、日本肥満学会が2026年10月5日に声明を公表した。

血液が酸性に傾くケトアシドーシスが報告され、救急搬送や入院に至った例もあるという。

糖尿病治療薬「マンジャロ」を、急激な減量や過度な食事制限の目的で使うべきではない――。日本肥満学会は2026年10月5日、こうした適応外使用への注意を呼びかける声明を公表した。糖尿病の診断を受けていない人にも減量目的で処方されるケースが増えており、学会は急な体重減少に伴う健康リスクに警鐘を鳴らしている。

医師が手のひらに錠剤を乗せている写真
写真はイメージです(Unsplash)

マンジャロとは何か、何が問題視されているのか

マンジャロ(一般名:チルゼパチド)は、本来は2型糖尿病の治療薬として承認されている薬剤である。体重減少の副次的な効果があることから、日本肥満学会によると、糖尿病の診断を受けていない人に対しても、減量だけを目的に適応外で処方される事例が増えているという。同学会は10月5日に公表した声明で、こうした使い方を「急激な減量」や「過度な食事制限」と組み合わせて行うべきではないと明記した。

どのような健康被害が報告されているのか

医療介護専門ニュースのCBnews(2026年10月5日配信)によると、学会の声明では、血液が酸性に傾く「ケトアシドーシス」という状態が報告されており、救急搬送や入院に至った例があることが示唆されている。具体的な発生件数や患者の内訳については、同記事では会員限定部分に記載があり、本稿執筆時点では確認できていない。NHK(2026年10月3日配信)も「肥満症薬 急激な減量で救急搬送相次ぐ 学会が注意呼びかけ」として、同様の事例が相次いでいると報じた。

なぜ適応外処方が増えているのか

共同通信配信(中日新聞デジタル・東京新聞デジタル・北日本新聞webunプラス等、2026年10月3日付で各紙が掲載)は、「糖尿病薬と過度な食事制限に注意 適応外の減量目的使用増加で学会」と報じ、ダイエット目的での需要の高まりが背景にあるとしている。読売新聞オンライン(Yahoo!ニュース経由、2026年10月3日配信)も「糖尿病治療薬のマンジャロ『急激な減量・過度な食事制限に使うべきではない』…日本肥満学会が声明」と報じており、複数の報道機関が独立して同様の内容を伝えている。

学会はこれまでも安全使用の指針を示してきた

日本肥満学会は、GLP-1受容体作動薬やチルゼパチドなど肥満症治療薬の安全・適正使用について、2023年11月25日に「肥満症治療薬の安全・適正使用に関するステートメント」を策定し、2025年4月10日に改訂している。同学会の公式サイトによると、改訂版ではセマグルチド(ウゴービ)やチルゼパチド(肥満症の適応では「ゼップバウンド」の販売名)が、肥満症治療薬として薬価収載されたことを踏まえた安全使用の方針が示されている。今回報じられた注意喚起は、こうした既存の方針を踏まえ、適応外処方の広がりに対して改めて発信されたものとみられる。

よくある質問

マンジャロを使えば誰でも安全に減量できるのか。

マンジャロは2型糖尿病の治療薬として承認された薬剤であり、糖尿病でない人の減量目的での使用は適応外にあたる。日本肥満学会は、こうした使い方、特に急激な減量や過度な食事制限との併用に注意を呼びかけている。

すでに処方を受けている場合はどうすればよいか。

自己判断で中止したり食事制限を強めたりせず、処方を受けた医療機関に相談することが望ましい。体調に異変がある場合は早めに医師の診察を受けるべきである。

KINNIKU TIMESの視点

筋トレに取り組む読者にとっても、薬の力で短期間に体重を落とすことと、筋肉量を保ちながら体脂肪を減らすことは全く別の話である。食事と運動による減量は時間がかかるが、今回のような適応外使用のリスクが報じられたことは、「楽に早く痩せる」ことへの過度な期待に立ち止まって考える材料になる。持病の治療で薬を使っている場合は、自己判断で食事制限を強めたりせず、必ず処方医に相談してほしい。


出典:NHKニュース(2026年10月3日)/医療介護CBnews(2026年10月5日)/東京新聞デジタル・共同通信配信(2026年10月3日)/読売新聞オンライン配信・Infoseekニュース(2026年10月3日)/日本肥満学会「肥満症治療薬の安全・適正使用に関するステートメント」(2025年4月10日改訂)

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