212級3連覇のキオン・ピアソン アメフトでの挫折から階級の顔になるまで
212級オリンピアを2023年から3連覇しているキオン・ピアソンは、身長167センチの米国人ボディビルダーだ。クラシックフィジークから転向して王者となった歩みと、歴代王者との比較をまとめる。
キオン・ピアソン(Keone Pearson)は、2023年から2025年まで212級オリンピアを3連覇している、同階級の第一人者である。大学ではアメリカンフットボールに打ち込んでいたが、けがをきっかけにボディビルに転じた。オープンより軽量の選手が競う212級で、なぜ彼は勝ち続けているのか。その歩みを追う。
クラシックフィジークから212級へ
ピアソンは1995年2月23日生まれ、米ジョージア州出身。身長は約167センチである。当初はクラシックフィジークの選手としてプロ資格を得たが、2020年に212級へ転向。同年のシカゴ・プロで212級初優勝を飾った。小柄な骨格に大きな筋量を載せた体は、軽量級の舞台で一気に頭角を現した。
2023年に王者クラリダを破る
2023年の212級オリンピアで、ピアソンは2度の優勝経験を持つショーン・クラリダ(Shaun Clarida)を抑えて初の王座に就いた。2024年に防衛し、2025年にも勝利して3連覇を達成した。2025年はオフシーズンに約10ポンド(約4.5キロ)の筋肉を上乗せしたとされ、X字型のシルエット、腕の張り、体幹の厚み、仕上がりの良さが高く評価された。優勝後には「3回という響きは、1回や2回よりずっといい」と喜びを語っている。
| 年 | 212級オリンピア王者 |
|---|---|
| 2012〜2018 | フレックス・ルイス(7連覇) |
| 2019 | カマル・エルガルグニ |
| 2020 | ショーン・クラリダ |
| 2021 | デレク・ランスフォード |
| 2022 | ショーン・クラリダ |
| 2023〜2025 | キオン・ピアソン(3連覇) |
オープン挑戦と「今は212」
2025年オリンピアの直後、ピアソンはチェコで開かれたプラハ・プロのオープン部門に出場し、4位に入った。より大きな選手との比較を経験したいという気持ちからの挑戦だった。ただし同年のインタビューでは「今の自分の運命は212だ」と語り、オープンへの本格転向は急がない考えも示している。2026年のオリンピア(9月24〜27日、ラスベガス)では、212級で4連覇を狙う。
KINNIKU TIMESの視点
212級の歴史では、フレックス・ルイス(Flex Lewis)の7連覇が圧倒的な記録として残る。ルイスの後は王者が入れ替わる時代が続いたが、ピアソンの継続的な勝利は、階級に再び「安定した王者」が生まれたことを意味する。2026年は日本から横川尚隆も同じ階級に出場資格を得ており、日本のファンにとっても王者の立ち位置は気になるところだ。そしてオープンへの転向がいつになるのか。ランスフォードが212級王者からオープン王者になった前例があるだけに、ピアソンの今後の選択も注目を集める。
出典:Fitness Volt「Keone Pearson Three-Peats to Rule the 212 Olympia」(2025年10月11日)/Fitness Volt「Keone Pearson Complete Profile」/Fitness Volt「Men's 212 Bodybuilding Division」/Generation Iron「Keone Pearson Shuts Down Rumors of Move to Open」(2025年7月24日)/Generation Iron(NewsBreak掲載)「2026 Olympia: Men's 212 Preview & Predictions」(2026年9月17日)/Generation Iron「2026 Olympia Qualified Competitors」