筋トレの「デロード週」で量を半分に減らしても筋肥大・筋力の伸びは変わらず
筋トレ8週間のうち2回、量を週1回・2セットまで減らす「デロード週」を挟んでも、休まず同じ量を続けた場合と筋肥大・筋力の伸びに統計的な差はなかった。トレーニング未経験の男性19人を対象にした無作為化比較試験で分かった。
筋トレのプログラム中盤と終盤に量を大きく減らす「デロード週」を挟んでも、休まず同じ量を続けた場合と比べて筋肥大・筋力の伸びに差はなかったとする研究結果を、トルコの研究者らが学術誌「サイエンティフィック・リポーツ」(2026年2月24日付)に発表した。対象はトレーニング未経験の男性19人で、8週間のプログラムを比較している。
どんな研究か
研究を行ったのはトルコのZarife Pancar氏ら。トレーニング未経験の男性19人を対象に、片脚・片腕を使ったウィズイン被験者デザイン(同一人物の左右で条件を変える方法)で、8週間のレッグエクステンションとダンベルカールを実施した。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 連続条件 | 週2回×8週間、1種目6〜8セット(8〜12RM)を継続 |
| デロード条件 | 同じプログラムだが4週目・8週目は週1回・2セットに減量 |
結果は?筋肉の厚みと筋力の変化
超音波で測った太もも・上腕二頭筋の厚みと、10回反復できる重量(10RM)の変化を比較した。
| 指標 | デロード条件 | 連続条件 |
|---|---|---|
| 大腿四頭筋(中間部)の厚み | +5.67mm | +6.74mm |
| 上腕二頭筋の厚み | +6.03mm | +6.33mm |
| レッグエクステンション10RM | +17.63kg | +16.84kg |
| ダンベルカール10RM | +3.55kg | +3.42kg |
いずれの指標も両条件間に統計的な有意差はなかった(p=0.239〜0.955)。効果量も小さく(ηp2=0.001〜0.076)、95%信頼区間はいずれもゼロをまたいでいた。
なぜ差がなかったのか・研究の限界
この研究は無作為化比較試験だが、対象は19人と少人数で、トレーニング未経験者に限られる。長期間トレーニングを積んだ経験者や、より高強度なプログラムでも同じ結果になるとは限らない。論文の著者らも、デロード週のセット数がわずか週2セットにとどまった点や、対象者数が少ない点を研究の限界として挙げている。
よくある質問
デロード週とは何か?
トレーニング量(セット数や頻度)を計画的に大きく減らし、体を回復させるために設ける期間のことである。
デロードを入れると筋肉量は減ってしまうのか?
今回の研究では、8週間のうち2回デロード週を挟んでも、連続してトレーニングした場合と筋肥大・筋力の伸びに統計的な差はなかった。
トレーニング経験者にも当てはまるのか?
今回の対象はトレーニング未経験の19人であり、経験を積んだ人でも同じ結果になるかどうかは、この研究だけでは分からない。
KINNIKU TIMESの視点
「デロードを挟むと停滞するのでは」と不安に思う人もいるだろうが、今回の結果を見る限り、計画的に量を落とす期間を設けても筋肥大・筋力の積み上げは大きく損なわれないようだ。週あたりのセット数と頻度についての関連記事(筋トレの週セット数、増やすほど効果は頭打ちに)と合わせて読むと、無理に量を積み増すより休む期間も含めて計画するほうが理にかなっているといえそうだ。ただし対象は未経験者19人の小規模な試験である点は踏まえておきたい。
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