プロテインは1日何gまで効く?ホエイは30〜35gで頭打ち、36研究で判明
ホエイプロテインの効果は1日30〜35グラムを超えると頭打ちになる可能性がある。
中国の研究者らが2026年8月、36件のRCT・1,552人を統合したベイズ式ネットワークメタ解析で示した。
ホエイプロテインの効果は、1日あたり30〜35グラムを超えるとほぼ頭打ちになる可能性がある。中国の研究者らが2026年8月6日、オープンアクセス誌「Frontiers in Nutrition」に発表したベイズ式ネットワークメタ解析で示された。
どんな研究なのか
この研究は、レジスタンストレーニング(筋力トレーニング)と組み合わせたタンパク質サプリメントの摂取が、除脂肪量(LBM)にどう影響するかを調べた36件のランダム化比較試験(RCT)、参加者1,552人分のデータを統合したネットワークメタ解析である。試験アーム数は89、対象は18歳以上の健康な成人で、参加者の72%は男性のみの試験だった。9件の研究では65歳以上の高齢者を対象としていた。
どのタンパク質が最も効果的だったか
除脂肪量の増加量をランキング化する指標(SUCRA)で比較すると、ホエイプロテインが1位(SUCRA0.91、プラセボ比で除脂肪量+1.24kg、95%信頼区間0.61〜1.87kg)、ミルクプロテインが2位(SUCRA0.78、+1.18kg)、カゼインプロテインが3位(SUCRA0.72、+0.92kg)という順位だった。大豆やエンドウ豆由来のプロテインは、これらより効果が小さいと報告されている。
| タンパク質の種類 | 除脂肪量の増加量(プラセボ比) | SUCRA順位 |
|---|---|---|
| ホエイプロテイン | +1.24kg | 0.91(1位) |
| ミルクプロテイン | +1.18kg | 0.78(2位) |
| カゼインプロテイン | +0.92kg | 0.72(3位) |
1日何グラムで効果が頭打ちになるのか
論文が示した用量反応曲線では、ホエイプロテインは1日30〜35グラムのあたりで効果が頭打ち(プラトー)になる傾向が示された。つまり、この範囲を超えて摂取量を増やしても、除脂肪量の増加という点では上乗せの効果が乏しくなる可能性があるということである。
高齢者では傾向が変わる
65歳以上の対象者では、頭打ちになる摂取量がやや高め(35〜40グラム/日)にずれる傾向が示された。また、若年層ではホエイの優位性が大きい(SUCRA0.92)のに対し、高齢者ではホエイの優位性が縮まり(SUCRA0.89)、カゼインプロテインの評価が相対的に上がる(若年層0.68→高齢者0.76)という結果も報告されている。論文の著者らは、高齢者はカゼインまたは複数のタンパク質を組み合わせた摂取戦略が有益かもしれないとしている。なお著者らはこの用量反応の推定を「探索的(exploratory)」なものと位置づけており、今後の追加研究による検証が必要である。
よくある質問
プロテインは多く摂れば摂るほど筋肉が増えるのか
この研究の結果からは、少なくともホエイプロテインについては、1日30〜35グラムを超えて摂取量を増やしても、除脂肪量の増加という点で上乗せの効果は乏しくなる可能性が示されている。ただし著者らはこの推定を探索的なものとしており、個人差もあるため一概には言えない。
高齢者はどのタンパク質を選ぶべきか
この研究では、高齢者(65歳以上)ではカゼインプロテインや複数のタンパク質を組み合わせた摂取が有益な可能性があると報告されている。ただし特定の疾患がある場合や持病がある場合は、摂取量や種類について医師や栄養士に相談することが望ましい。
KINNIKU TIMESの視点
「プロテインは多く摂るほど良い」というイメージを持つ人は多いが、この研究が示すのは、少なくとも除脂肪量の増加に関しては摂取量に上限があるかもしれないという点である。すでに1日30グラム前後のホエイプロテインを摂っている人にとっては、今の摂取量を大きく超えて増やす必要はなさそうだ。一方でこの研究はあくまで36件のRCTを統合した探索的な分析であり、個々の体格やトレーニング内容によって最適な摂取量は変わる。プロテインの価格比較は筋トレ最安ナビ(プロテイン)で確認できる。高タンパク摂取と筋肉量の関係については、KINNIKU TIMESの関連記事も参照してほしい。
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