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サーキット筋トレで体脂肪は減る?8週間の試験、軽重量30秒×4セットで持久力も向上

公開 ・ KINNIKU TIMES 編集部 ・ 読了目安 4分
ケトルベルとマットが置かれたジム
SUMMARY|この記事の要約

軽い重量(1RMの30%)で30秒動いて30秒休む高強度ファンクショナルトレーニング(HIFT)を8週間続けた過体重男性は、体脂肪率が変化率で3.9%低下し、推定最大酸素摂取量が7.5%向上した。一方、ベンチプレスの最大挙上重量は通常の筋トレ(+17.2%)とHIFT(+13.3%)の両方で有意に伸びた。

軽い重量で「30秒動いて30秒休む」サーキット形式の筋トレは、体脂肪率の改善で通常の筋トレを上回り、持久力の指標も有意に向上した。イランの研究チームが過体重の男性を対象に8週間のランダム化比較試験を行い、2026年2月21日、英科学誌『Scientific Reports』に発表した。筋力はどちらの方法でも有意に伸びている。

ジムの床に一列に並んだケトルベル
写真はイメージです(Unsplash)

HIFTと通常の筋トレ、何を比べた?

高強度ファンクショナルトレーニング(HIFT:High Intensity Functional Training)は、複数の関節を使う種目を短い休息で連続して行う方法である。試験では、30歳前後の過体重男性39人をHIFT群、通常の筋トレ(TRT)群、運動をしない対照群に振り分け、最後まで参加した34人を分析した。

項目 HIFT群(13人) 通常の筋トレ群(10人)
頻度・期間 週3回・8週間 週3回・8週間
負荷 1RMの30% 1RMの70%
やり方 30秒運動+30秒休息を4セット 12回×3セット、休息90秒
主な種目 ベンチプレス、スクワット、ロウ、デッドリフト、ショルダープレスなど 上半身・下半身の種目

対照群は11人。参加者の平均年齢は31.9歳、平均BMIは27.8だった。

体脂肪率と持久力はどれだけ変わった?

項目(8週間の変化率) HIFT群 通常の筋トレ群 対照群
体脂肪率 −3.9%(有意) +0.4%(有意差なし) +2.3%
推定最大酸素摂取量 +7.5%(有意) +0.8%(有意差なし) −2.2%
ベンチプレス1RM +13.3%(有意) +17.2%(有意) +1.3%
中性脂肪 −19.3% −21.9% +13.2%
空腹時血糖 −5.5%(有意差なし) −10.6%(有意) +1.5%

8週間後の体脂肪率は、HIFT群が通常の筋トレ群より有意に低かった。ウエストとヒップの比(ウエスト・ヒップ比)もHIFT群で−1.8%と最も大きく下がった。一方、推定最大酸素摂取量を試験後に群どうしで比べると、HIFT群と通常の筋トレ群の差は有意ではなかった。骨格筋量は時間とともに増えたが、群による差ははっきりしなかった。

研究チームは炎症に関わる血中の指標(IL-4、インターフェロンγ、MMP-9、TLR4)も調べたが、どの群でも有意な変化はみられなかった。

研究の限界は?

  • 最後まで参加したのは34人と少なく、群あたり10〜13人にとどまる
  • 体脂肪率は体組成計、最大酸素摂取量はトレッドミルのブルース法による推定で、DXA法や呼気ガス分析ほど精密ではない
  • 期間は8週間と短く、長期的な効果や続けやすさは分からない
  • 対象は過体重の男性のみで、女性や鍛えた人に当てはまるかは不明
  • 途中でやめた人を除いて分析しており、研究者側は割り付けを知っていた

よくある質問

軽い重量のサーキットでも筋力は伸びる?

この試験では、1RMの30%で行ったHIFT群もベンチプレス1RMが13.3%向上した。通常の筋トレ群の17.2%と同じく有意な伸びだった。

体脂肪を減らすならHIFTのほうがよい?

8週間後の体脂肪率はHIFT群が通常の筋トレ群より低かったが、小規模な試験であり、食事の影響も含めて確定的とは言えない。

HIFTは週に何回行った?

週3回を8週間続けた。1回の中で30秒の運動と30秒の休息を交互に繰り返す形式である。

KINNIKU TIMESの視点

筋力を伸ばす目的なら、どちらの方法でも結果は出ていた。違いが出たのは体脂肪率と持久力で、休息を短くして動き続けるHIFTの特徴がそのまま表れたと言える。筋トレと有酸素運動を別々に行う時間が取れない人にとって、軽めの重量でのサーキットは現実的な選択肢になりうる。筋トレと有酸素運動の組み合わせ方は、「干渉効果」のメタ分析の記事も参考にしてほしい。

ただし、30秒間の連続動作はフォームが崩れやすい。デッドリフトやスクワットのように腰への負担が大きい種目では、回数を追うより正しい動作を優先したい。短い休息で種目をつなぐ方法としては、スーパーセットの研究も時間短縮の参考になる。


出典:Hosseini Moshkenani Fほか. Scientific Reports 16:10137(2026年2月21日公開)/DOI: 10.1038/s41598-026-40482-x