パーシャルレップは筋肥大に効く?限界後に続けるとふくらはぎの筋厚の伸びが約1.4倍
筋トレ未経験の男性23人が片脚ずつ10週間カーフレイズを行った研究で、限界後も伸びた位置でパーシャルレップを続けた脚は筋厚が9.6%増え、限界で止めた脚(6.7%)の約1.4倍だった。ただし総挙上量も約1.8倍に増えており、方法そのものの効果かどうかは区別できない。
限界に達した後も、筋肉が伸びた位置で小さく動かす「パーシャルレップ」を続けると、ふくらはぎの筋厚の伸びが約1.4倍になった。ノルウェーで行われた研究で、ラーセン(Stian Larsen)らが2025年2月、学術誌「Frontiers in Psychology」に発表した。筋トレ未経験の男性23人が、片脚ずつ異なる方法で10週間のカーフレイズに取り組んだ。

対象者と方法:片脚ずつ比べる10週間の試験
対象は筋トレ未経験の男性23人(平均31.8歳)。スミスマシンでの立位カーフレイズを週2回、10〜20回で限界となる重さで行い、左右の脚を次の2条件に無作為に割り当てた。
| 条件 | セットの終え方 |
|---|---|
| 限界で終了 | 1回目と同じ高さまでかかとを上げられなくなった時点で終了 |
| 限界後にパーシャル | 上げられなくなった後も、かかとを下ろした(ふくらはぎが伸びた)位置で小さな動きを続け、それもできなくなるまで行う |
セット数は2〜5週目が3セット、6週目以降が4セットで、合計18回のトレーニングを行った。筋厚は超音波で腓腹筋内側頭を測定した。
結果:パーシャルを加えた脚は筋厚が9.6%増
| 条件 | 前(mm) | 後(mm) | 変化 |
|---|---|---|---|
| 限界後にパーシャル | 20.6 | 22.5 | +9.6% |
| 限界で終了 | 20.4 | 21.8 | +6.7% |
統計モデルでは、パーシャルを加えた脚のほうが筋厚の増加が平均0.62mm大きいと推定された(95%信用区間0.21〜1.0mm)。著者らは、短期間でふくらはぎを大きくしたい場合に「おそらく優れた選択肢」と結論づけている。
この研究の限界は? 注意したい3つの点
第一に、パーシャルを加えた脚は総挙上量が約1.8倍に増えていた。差がパーシャルという方法そのものによるのか、単に仕事量が多かったためかは区別できない。第二に、対象は未経験の男性だけで、筋肉も種目も1つに限られる。第三に、パーシャルを加えた条件はつらさが強いと報告されており、参加者のうち実際の効果の大きさを踏まえてこの方法を選ぶと答えたのは約半数(52.2%)にとどまった。
筋肉が伸びた位置での部分的な動作については、伸ばした位置での半分レップがフル可動域と同等だった研究も紹介している。
よくある質問
パーシャルレップは筋肥大に効く?
この研究では、限界後に伸びた位置でパーシャルを続けた脚は、限界で止めた脚よりふくらはぎの筋厚が大きく増えた(9.6%対6.7%)。ただし対象は未経験者23人と小規模である。
毎セット取り入れるべき?
必須ではない。つらさが増すため、最終セットや伸びにくい部位に限って試すのが現実的である。
KINNIKU TIMESの視点
ふくらはぎが育ちにくいと感じている人は、カーフレイズの最終セットで、上がらなくなった後にかかとを深く下ろした位置で数回の小さな動きを加えてみる価値がある。ただし効果の一部は仕事量の増加で説明できる可能性があり、「セットを増やす」ことと比べてどちらが効率的かはまだ分からない。限界まで追い込むことの効果自体も研究で議論が続いている。疲労や関節への負担と相談しながら、まずは1種目・1セットから取り入れたい。