スクワット375kg、ラッセル・オリーが練習で成功 公式の自己最高を19kg上回る
IPF世界王者のラッセル・オリーが練習でスクワット375kgを挙げ、公式大会での自己最高356kgを19kg上回った。練習での記録のため非公式だが、93kg級で世界記録を樹立した選手が、練習ではさらに重量を伸ばしている。
米国のパワーリフター、ラッセル・オリー(Russel Orhii)がトレーニングでスクワット375kgを挙げた。公式大会での自己最高356kgを19kg上回る重量で、本人が2026年9月19日に自身のInstagram(@russwole)に投稿したと、米フィットネスメディア「Fitness Volt」が伝えた。
ラッセル・オリーとは?
オリーは1994年生まれの米国の選手で、国際パワーリフティング連盟(IPF)の世界選手権で2019年と2021年に優勝している。ギア(補助スーツ)を使わない「クラシック(ノーギア)」部門で活躍し、YouTubeでトレーニングの様子を発信する人気選手でもある。83kg級ではスクワット321kg(2024年6月)の世界記録を樹立し、その後93kg級へ階級を上げた。
375kgはどれだけすごい記録か
Fitness Voltによると、今回の375kgはベルト、ニースリーブ、リストラップを使った「ノーギア」でのスクワットで、海外遠征中の疲れがある中での記録だった。本人は「大きな収穫」と受け止めているという。撮影時の体重は明らかにされていない。
公式大会の記録と並べると、伸び方がよくわかる。
| 時期 | 場面 | スクワット | 体重 |
|---|---|---|---|
| 2024年6月 | IPF世界クラシック選手権(83kg級・2位) | 321kg | 82.6kg |
| 2025年7月 | パンアメリカン選手権(93kg級・優勝) | 355.5kg | 91.8kg |
| 2026年1月 | 練習(シェフィールド大会の約2週間前) | 372.5kg | 非公表 |
| 2026年1月31日 | シェフィールド・パワーリフティング選手権 | 356kg | 92.4kg |
| 2026年9月 | 練習(今回) | 375kg | 非公表 |
2025年7月のパンアメリカン選手権で挙げた355.5kgは93kg級の世界記録として認められた。
練習の記録と大会の記録はなぜ違う?
表の通り、オリーは2026年1月にも練習で372.5kgを挙げていたが、約2週間後の大会では356kgだった。パワーリフティングの大会では、股関節の位置が膝の上面より低くなるまでしゃがむ深さや、審判の合図に従った動作が求められ、3人の審判のうち2人以上が認めなければ成功にならない。当日の体調や計量、試技の選び方も影響するため、練習の最高重量がそのまま大会で出るとは限らない。今回の375kgも、あくまで練習での非公式な記録である。
Fitness Voltは、オリーが2027年のシェフィールド大会に招待枠で出場できるかは未定だと伝えている。
よくある質問
375kgは世界記録になる?
ならない。練習での記録は非公式で、IPFの世界記録は公認大会で審判が認めた試技だけが対象になる。
「ノーギア(クラシック)」とは?
反発力のある補助スーツなどを使わず、ベルトやニースリーブなど決められた用具だけで挙げる部門のことである。
KINNIKU TIMESの視点
世界記録保持者でも、練習の最高重量と大会の記録には差が出る。一般のトレーニーも、フォームの深さや動作を毎回そろえて記録をつけておくと、本当の伸びを判断しやすい。最大筋力を伸ばしたい人には、セット間の休憩を長めに取るほうが有利だったという研究もある(「セット間の休憩は1分より3分」参照)。重いスクワットに挑むときは、セーフティーバーの設定と補助者の確保を忘れずにしたい。
出典:Fitness Volt(2026年9月19日)/Fitness Volt(2026年1月14日)/OpenPowerlifting/Wikipedia「Russel Orhii」