【553人の試験で改善なし】クレアチンはハンチントン病に役立つ?研究と相談の目安
ハンチントン病の人にクレアチンを最大鄁1日40g、最閗48か月飲んでもらった試験(553人)では、機能の低下を遲らせられませんでした。2006年の小規模試験との関係と、相談の目安を整理しました。
監修ではなく、公開されている研究・公的情報・公式の案内をもとにした編集部の解説です。医療の判断はできません。
クレアチンはハンチントン病に役立つのではないか、という話を目にして気になる方がいるかもしれません。
この記事では、ハンチントン病の人でクレアチンを調べた試験を整理します。研究段階の話で、治療を勧めるものではありません。(2026年10月確認)
先に結論:553人の大規模試験では、クレアチンで機能の低下は遅れず、早期に中止されました。
- 2017年の試験(CREST-E)は、症状が出始めた553人に、最大で1日40gのクレアチンを調べました。
- 機能の低下の速さは、クレアチン群で年0.82点、プラセボ群で年0.70点でした。
- 2006年の小規模試験(64人)は、脳のクレアチンが増え、酸化ストレスの指標が下がったと報告しました。
- この指標の変化は、症状の改善とは別の話です。服用は主治医に相談してください。
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この記事でわかること
- 2017年の大規模試験(CREST-E)の結果
- 2006年の小規模試験と、指標の読み方
- 安全性について分かっていること
- 病気のある人と家族が知っておきたいこと
2017年の大規模試験(CREST-E):553人の結果
2017年に Neurology で、ハンチントン病とクレアチンの大規模な試験(CREST-E)が発表されました。
対象は、症状が出始めた段階の553人です。クレアチンかプラセボを、最長48か月飲みました。量は最大で1日40gです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 人数 | 553人(クレアチン275・プラセボ278) |
| 量 | 最大で1日40g |
| 期間 | 最長48か月 |
| 評価 | 総合的な機能(TFC)の変化 |
| 結果 | プラセボ側がやや良い |
※Hersch らの2017年の試験(Neurology)より。TFC は日常生活の機能を点数にした指標で、下がるほど機能が落ちます。
1年あたりの低下は、クレアチン群が0.82点、プラセボ群が0.70点でした。差は、わずかにプラセボ側に傾いています。
予定は650人でしたが、最初の中間解析で効果が見込めないと判断され、試験は中止されました。
著者は、早期のハンチントン病で、機能の低下を遅らせる目的のクレアチンは支持されないと結論づけました。
男女で反応が違う可能性が、サブグループ解析で示されました。ただし探索的な結果です。
ISSNの見解は、ISSNのクレアチン見解を日本語で整理:9つの結論と読み方で確かめられます。
2006年の小規模試験と、指標の読み方
大規模試験より前の2006年に、小規模な試験が発表されています。ハンチントン病の64人に、1日8gのクレアチンかプラセボを16週間飲んでもらいました。
| 項目 | 結果 |
|---|---|
| 血液のクレアチン | 上昇し、中止後に戻った |
| 脳のクレアチン | 上昇した |
| 8OH2'dG | クレアチンで低下 |
| 安全性 | 1日8g・16週で耐えられた |
※Hersch らの2006年の試験(Neurology)より。8OH2'dG は酸化的なDNA損傷を示す血液の指標です。
この試験は、「脳に届く」「指標が動く」ことを示した段階でした。症状や機能が良くなったかを調べた試験ではありません。
ここが読み方の要点です。血液や脳の数値が動いても、日常生活の機能が良くなるとは限りません。
実際に、2017年の大規模試験では、機能の低下は遅れませんでした。
ISSNの2017年の見解は、次のように整理しています。脳の萎縮が遅くなる証拠が一部にあるものの、臨床の指標は変わらなかったとしています。
「動物や指標での良い結果」と「人での臨床の結果」の違いは、クレアチンは動物実験と人の研究で何が違う?結果が食い違う例でも説明しています。
安全性について分かっていること
2017年の試験では、有害事象はクレアチン群で有意に多く、主に胃腸の症状でした。
一方、死亡を含む重い有害事象は、プラセボ群のほうが多く報告されています。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 有害事象全体 | クレアチン群で多い(主に胃腸) |
| 重い有害事象 | プラセボ群で多い |
| 量の違い | 最大1日40gは、ふだんの量よりずっと多い |
| ふだんの維持量 | ISSNは1日3〜5g |
※2017年の試験の報告にもとづく整理です。試験の量は、健康な人が飲む量の目安ではありません。
試験で使われた量は、一般的な摂取量とは大きく異なります。真似して飲むものではありません。
量の上限は、クレアチンは1日何gまで?飲みすぎるとどうなる?で整理しています。
ハンチントン病に限らず、腎臓の病気がある方は、飲む前に医師に相談してください。
病気のある人と家族が知っておきたいこと
ハンチントン病の人がクレアチンを飲みたいときは、自己判断で始めず、主治医に相談してください。
| 状況 | 動き方 |
|---|---|
| 飲んでみたい | 先に主治医・薬剤師に相談 |
| すでに服薬中 | 薬との併用を確認する |
| 腎臓の持病がある | 飲む前に医師に相談 |
| 飲み始めた後 | 体調の変化を記録して伝える |
※MSDマニュアル家庭版は、腎機能障害の既往がある人や、腎機能に影響する薬を使う人は避けるよう記載しています。
サプリメントは食品です。病気の治療や進行を止めるために使うものではありません。
家族が勧めるときも、本人の主治医に伝えてから決めましょう。
高齢の方や未成年の方の注意は、未成年・シニア層のクレアチン摂取に関するQ&Aも参考になります。
編集部の選び分け
- 向く人:運動の目的で飲み、持病がないか、主治医に伝えてある人。
- 向かない人:病気の進行を抑える目的で、医療の代わりに使おうとする人。
- 向かない人:試験と同じ大量の量を真似しようとする人。
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よくある質問
クレアチンはハンチントン病の進行を遅らせますか?
遅らせるとは確かめられていません。553人の大規模試験では、機能の低下は遅れず、試験は中止されました。
脳のクレアチンが増えたなら、良いのではないですか?
2006年の小規模試験で、脳のクレアチンの増加と酸化ストレスの指標の低下が報告されました。ただし、これは症状の改善を示すものではありません。
試験の量(1日40g)を飲んでもいいですか?
おすすめしません。試験の量は、ふだんの維持量の何倍にもなります。量は商品の表示を守り、病気のある方は主治医に相談してください。
家族にクレアチンを勧めてもいいですか?
本人の主治医・薬剤師に先に伝えてください。サプリメントは食品で、病気の治療の代わりにはなりません。
まとめ
ハンチントン病の大規模試験(553人)では、クレアチンを最大で1日40g、最長48か月調べました。機能の低下は遅れませんでした。2006年の小規模試験の指標の変化は、臨床の改善には結びつきませんでした。
試験の量は一般的な摂取量とは大きく異なります。病気のある人の判断は主治医に任せ、サプリメントは病気の治療に使わないでください。
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FITPEAKの商品
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FITPEAK クレアショットは、1本にクレアチン3,000mgを入れた、スティック個包装の食品です。定期購入のみのご案内で、予約を受け付けています。
外出先でも持ち運べる点が特長です。初回のお届けは2026年12月上旬の予定です。価格や詳細は商品ページで確認してください(2026年10月確認)。
出典
2026年10月に開いて確認しました。
- Hersch SM, et al. The CREST-E study of creatine for Huntington disease: A randomized controlled trial. Neurology. 2017
- Hersch SM, et al. Creatine in Huntington disease is safe, tolerable, bioavailable in brain and reduces serum 8OH2'dG. Neurology. 2006
- Kreider RB, et al. ISSN position stand: safety and efficacy of creatine supplementation in exercise, sport, and medicine. J Int Soc Sports Nutr. 2017
- MSDマニュアル家庭版「クレアチン」(2025年7月更新)
- FITPEAK クレアショット 公式商品ページ
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