【結果は割れている】クレアチンはアイスホッケーに役立つ?2本の試験を比べる
アイスホッケー選手の試験は、改善が報告された1999年と、差が出なかった2006年で結果が割れています。2本を比べ、考えられる違いと飲み方の目安を整理しました。
監修ではなく、公開されている研究・公的情報・公式の案内をもとにした編集部の解説です。医療の判断はできません。
アイスホッケーは、短い全力の滑走と休みをくり返す競技です。クレアチンが役立つのかを知りたい方は多いです。
この記事では、アイスホッケー選手を対象にした2本の試験を、人数や条件も含めて比べます。(2026年10月確認)
先に結論:アイスホッケー選手の2本の試験は、結果が割れていて、効果は断定できません。
- 1999年の試験(エリート16人)では、くり返しのパワーと氷上のダッシュが改善しました。
- 2006年の試験(17人)では、どの測定項目でも差が出ませんでした。
- 2026年の栄養ガイドは、サプリより食事を優先し、クレアチンは一部の選手に役立つ可能性とします。
- 量はISSNの見解の範囲で、体重と体調を記録しながら考えます。
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この記事でわかること
- アイスホッケーの2本の試験を並べる
- 1999年:エリート選手が改善した試験
- 2006年:差が出なかった試験
- ガイドの見方と、飲む前の確認
アイスホッケーの2本の試験を並べる
編集部がPubMedで調べたところ、アイスホッケー選手を対象にした試験は2本確認できました。1999年と2006年のものです。
どちらも無作為化されたプラセボ対照の試験です。ただし結果は反対の向きになっています。
| 項目 | 1999年 | 2006年 |
|---|---|---|
| 対象 | エリート16人 | ジュニア・大学17人 |
| 量 | 5g×4回を5日 | 0.3g/kgを5日 |
| その後 | 5gを10週間 | なし |
| 測定 | 自転車と氷上 | トレッドミルなど |
| 結果 | 改善あり | 差なし |
※論文の抄録の記載をもとに整理しました。2006年の試験は、体重別の量です。
ISSNの見解の競技例の表には、アイスホッケーも載っています。分類は、パワーの回復を支える競技の例です。
表は効果が期待されうる競技の例で、効果を保証するものではありません。見解の全体は、ISSNのクレアチン見解を日本語で整理:9つの結論と読み方で整理しています。
1999年:エリート選手が改善した試験
1999年の試験は、エリートのアイスホッケー選手16人を、クレアチン群8人とプラセボ群8人に分けた二重盲検です。
クレアチン群は、5gを1日4回、5日間飲みました。その後は、1日5gを10週間続けています。
10日後と10週間後に、自転車で15秒の全力ダッシュを5回行う試験と、80mの滑走を6回行う試験を行いました。
| 測定 | 試験前 | 10日後 |
|---|---|---|
| 平均パワー | 890W | 1074W |
| 最大パワー | 1294W | 1572W |
| 氷上47m | 7.17秒 | 6.88秒 |
※クレアチン群の平均値です。プラセボ群には、有意な変化がありませんでした。
10週間後も、平均パワーと氷上47mの成績は、試験前より高い値が保たれていました。最大パワーは、10週間後の有意な改善が抄録に示されていません。
著者は、エリートのアイスホッケー選手でクレアチンの効果があったと結論しています。
読むときの注意
- 人数が16人と少ない。
- 試験の一部は自転車で、競技そのものの動きとは違う。
- 25年以上前の試験で、現在の競技や練習とは条件が違う可能性がある。
2006年:差が出なかった試験
2006年の試験は、ジュニアBと大学のアイスホッケー選手17人を対象に、スケーティング中のダッシュを調べました。
クレアチン群は、体重1kgあたり0.3gを5日間飲みました。比べる群はプラセボです。
10秒の全力ダッシュを30秒の休みでくり返し、疲れて続けられなくなるまでの時間を、スケート用のトレッドミルで測りました。
| 測定 | 結果 |
|---|---|
| 疲れるまでの時間 | 群の差なし |
| 膝の最大の力・平均パワー | 群の差なし |
| ダッシュ中の血中乳酸 | 群の差なし |
※疲れるまでの時間は、クレアチン群が20.6秒、プラセボ群が21.9秒延びました。群の差は有意ではありません。
著者は、この選手たちでは、クレアチンは競技力を高めるのに有効ではなかったと結論しています。
結果が割れた理由として考えられること(編集部の整理)
- 飲んだ期間が違う。1999年は10週間、2006年は5日間だった。
- 選手のレベルが違う。エリートと、ジュニア・大学だった。
- 測定の方法が違う。自転車と、スケート用のトレッドミルだった。
これらは可能性で、確かめられた理由ではありません。同じ競技でも、条件によって結果が変わる例として読んでください。
個人差については、クレアチンが効かない人(ノンレスポンダー)はいる?個人差の要因で整理しています。
ガイドの見方と、飲む前の確認
2026年に発表された、エリート男子アイスホッケー選手向けの栄養ガイドは、サプリより食事を優先するよう述べています。
そのうえで、サプリメントの研究は少ないとしています。ビタミンD、鉄、カフェイン、クレアチンは、一部の選手に役立つ可能性があるそうです。
ガイドが最も重視するのは、炭水化物と水分です。汗の量が多く、防具の影響もあるためです。
水分との関係は、クレアチンと水分摂取の関係:脱水しやすくなるのは本当?で整理しています。
飲むなら、量は見解の範囲で
- ローディングをする場合:体重1kgあたり約0.3gを5〜7日。
- そのあとの維持量:1日3〜5g。
- 急がない場合:1日3〜5gを続け、3〜4週間かけて貯蔵量を増やす。
ISSNの見解は、一貫して報告される副作用は体重増加だけだとしています。体重と体調の変化は記録しておきましょう。
こんな人は、飲む前に相談を
- 腎臓の病気がある方、腎機能に影響する薬を使っている方は、医師に相談する。
- 妊娠中・授乳中の方は、自己判断で始めない。
- 18歳未満は、保護者と指導者、医師に相談する。
MSDマニュアル家庭版は、腎機能障害の既往がある人は避けるよう記載しています。未成年については、未成年・シニア層のクレアチン摂取に関するQ&Aを確認してください。
接触の多い競技なので、頭のけがとの関係も気になるところです。【研究は限定的】クレアチンは脳震盪の回復に使える?人の研究と競技復帰の手順で整理しています。
禁止薬物かどうかは、クレアチンはドーピング?禁止薬物かどうかと認証の見方で確認できます。
よくある質問
クレアチンを飲むと、アイスホッケーのスケーティングは速くなりますか?
1999年の試験では氷上47mが速くなりましたが、2006年の試験では差が出ませんでした。そのため、速くなるとは断定できません。
なぜ2本の試験で結果が違うのですか?
期間、選手のレベル、測定方法が違うためと考えられますが、確かめられた理由ではありません。
5日間だけ飲んでも意味はありますか?
2006年の試験は5日間で、差が出ませんでした。1999年の試験は、5日間のあと10週間飲み続けています。期間の違いが影響した可能性があります。
アイスホッケーでクレアチンを使う人は多いのですか?
ISSNの見解に引用された米国大学の報告では、男子のアイスホッケー選手で29.4%が使っていました。ただし、使う人が多いことと、効果があることは別の話です。
中高生のアイスホッケー選手も飲んでよいですか?
ISSNの見解には条件があります。自己判断せず、保護者・指導者・医師に相談してください。
まとめ
アイスホッケー選手の試験は、改善が報告された1999年と、差が出なかった2006年で結果が割れています。クレアチンが役立つかどうかは、断定できません。
飲むなら、ISSNの見解にある量の範囲で、体重と体調を記録してください。栄養は食事が先で、持病や服薬がある方、未成年は医師・薬剤師に相談してください。
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FITPEAK クレアショットは、1本にクレアチン3,000mgを入れた、スティック個包装の食品です。定期購入のみのご案内で、予約を受け付けています。
外出先でも持ち運べる点が特長です。初回のお届けは2026年12月上旬の予定です。価格や詳細は商品ページで確認してください(2026年10月確認)。
出典
2026年10月に開いて確認しました。
- Jones AM, Atter T, Georg KP. Oral creatine supplementation improves multiple sprint performance in elite ice-hockey players. J Sports Med Phys Fitness. 1999
- Cornish SM, Chilibeck PD, Burke DG. The effect of creatine monohydrate supplementation on sprint skating in ice-hockey players. J Sports Med Phys Fitness. 2006
- Nordstrøm A. Nutrition for Elite Male Ice Hockey: Evidence-Based Recommendations. Int J Sport Nutr Exerc Metab. 2026
- Kreider RB, et al. International Society of Sports Nutrition position stand: safety and efficacy of creatine supplementation in exercise, sport, and medicine. J Int Soc Sports Nutr. 2017
- MSDマニュアル家庭版「クレアチン」(2025年7月更新)
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