【反復には報告あり】クレアチンは陸上短距離を速くする?100mの研究は未確認
クレアチンは、くり返しのスプリントで平均パワーを上げると報告されていますが、100mの単発の記録を直接調べた研究は確認できませんでした。結果と注意点を整理しました。
監修ではなく、公開されている研究・公的情報・公式の案内をもとにした編集部の解説です。医療の判断はできません。
陸上の短距離は、短時間に最大の力を出す競技です。そのため、クレアチンとの相性を気にする選手は多いです。
この記事では、スプリントを調べた研究を整理して、わかったことと、まだわからないことを分けて説明します。(2026年10月確認)
先に結論:クレアチンは、くり返しのスプリントで平均パワーを上げると報告されています。100mの記録を調べた研究は未確認です。
- 14本の試験をまとめた分析では、平均パワーが上がり、最大パワーと疲れ方には差がありませんでした。
- 42人の試験では、15本の30mダッシュに、クレアチンの利益は見られませんでした。
- 競技者を対象にした分析では、スプリントタイムが短くなる傾向が報告されています。
- 一方で、体重は約0.7〜0.8kg増えました。
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この記事でわかること
- 短距離走で確認できたこと・できなかったこと
- 反復スプリントをまとめた分析
- 効果がなかった試験と、競技者の分析
- 体重増加と、飲む前の確認
短距離走で確認できたこと・できなかったこと
ISSNの見解の競技例の表には、60〜200mのトラックのスプリントが載っています。分類は、パワーの供給を支える競技の例です。
ただしこの表は、効果が期待されうる競技の例です。100mや200mの記録そのものを調べた結果ではありません。
編集部の調査では、100mなどの単発のレースで、クレアチンの効果を比べた試験は確認できませんでした。
| 見る点 | 確認できたこと |
|---|---|
| ISSNの見解 | 60〜200mを例に挙げる |
| 100mの記録 | 直接調べた試験は未確認 |
| くり返しのスプリント | メタ分析で平均パワーが上昇 |
| 短距離・跳躍選手 | 1997年の試験が1本 |
※調査の範囲は、PubMedの検索です。見落としがある可能性もあります。
MSDマニュアル家庭版も、短距離走のような短時間で最大の力を出す運動で、仕事量が高まることが研究で示されていると記しています。ただし、効果は大きくないとみられるとも書いています。
見解の全体は、ISSNのクレアチン見解を日本語で整理:9つの結論と読み方で整理しています。
反復スプリントをまとめた分析
2022年に報告されたメタ分析は、くり返しのスプリントへの短期のクレアチンの効果を、14本の試験からまとめました。
試験はすべて、二重盲検のプラセボ対照です。対象は18〜60歳で、1日約20gを3〜7日飲む条件でした。
くり返しのスプリントは、10秒以内の全力を、90秒以内の休みをはさんで、5〜20回行うものです。
| 測定 | 結果 |
|---|---|
| 平均パワー | 有意に上昇 |
| 最大パワー | 有意差なし |
| 疲れ方 | 有意差なし |
| 体重 | 約0.8kg増加 |
| 運動後の乳酸 | 有意差なし |
※体重の増加は0.79kgです。メタ分析の抄録をもとに整理しました。
著者は、クレアチンがくり返しのスプリントの平均パワーを上げる可能性があると結論しています。
ただし、最大パワーと疲れ方に効果が見られないため、筋肉内のクレアチン量を測る追加の研究が必要だとしています。
短距離・跳躍選手の試験(1997年)
短距離走者と跳躍選手45人に、クレアチンを1日20gで5日間飲んでもらった二重盲検の試験があります。
45秒の連続ジャンプでは、前半の成績が上がりました。最初の15秒で7%、次の15秒で12%です。
最後の3分の1では、差がありませんでした。
約60秒の全力走(時速20kmの傾斜走)で、疲れて続けられなくなるまでの時間は、13%延びました。
著者は、最大の出力を保てる時間が延びたと結論しています。これは100mのレース記録を測ったものではありません。
効果がなかった試験と、競技者の分析
すべての試験で効果が出ているわけではありません。ここでは、効果が見られなかった試験と、競技者をまとめた分析を紹介します。
42人の男性による、15本の30mダッシュ
2006年の試験は、運動習慣のある男性42人が対象です。30mのダッシュを、35秒おきに15本行いました。
クレアチン群は、1日20gを5日間飲みました。最速タイム、平均タイム、疲れ方、運動後の乳酸に、群の差はありませんでした。
著者は、この条件では多重スプリントの走力に利益がなかったと結論しています。体重は、クレアチン群で約0.7kg増えました。
競技者をまとめた分析(2025年)
さまざまなサプリを調べた35本の試験(競技者991人)を、まとめた分析があります。クレアチンでは、スプリントタイムが短くなる傾向が示されました。
効果の大きさは標準化平均差で−0.42です。証拠の確かさは「中程度」と評価されています。
| 研究 | 結果の向き |
|---|---|
| 14本のメタ分析 | 平均パワーが上昇 |
| 30mダッシュ×15本 | 利益なし |
| 短距離・跳躍選手 | ジャンプ・走で上昇 |
| 競技者の分析 | スプリントタイム短縮 |
※最後の分析は、さまざまな競技の選手をまとめたもので、陸上短距離だけではありません。
この分析は、リスク評価で「懸念あり」とされた研究が大半でした。結果は、慎重に読む必要があります。
個人差については、クレアチンが効かない人(ノンレスポンダー)はいる?個人差の要因で整理しています。
体重増加と、飲む前の確認
短距離走は、体重とパワーのバランスが大切な競技です。体重が増えることは、気になる点でしょう。
メタ分析では、体重が平均で約0.8kg増えました。ISSNの見解も、一貫して報告される副作用は体重増加だけだとしています。
体重増加の中身は、クレアチンで体重増加する?何kg増えるか・水太りとの違い・やめたら戻るかで説明しています。
飲むなら、量は見解の範囲で
- ローディングをする場合:体重1kgあたり約0.3gを5〜7日。
- そのあとの維持量:1日3〜5g。
- 急がない場合:1日3〜5gを続け、3〜4週間かけて貯蔵量を増やす。
大会の前に始めるときの日程は、【7日前から】クレアチンのローディングは大会前にやる?体重別の量と計量の注意で整理しています。
こんな人は、飲む前に相談を
- 腎臓の病気がある方、腎機能に影響する薬を使っている方は、医師に相談する。
- 妊娠中・授乳中の方は、自己判断で始めない。
- 18歳未満は、保護者と指導者、医師に相談する。
MSDマニュアル家庭版は、腎機能障害の既往がある人は避けるよう記載しています。未成年については、未成年・シニア層のクレアチン摂取に関するQ&Aを確認してください。
禁止薬物かどうかは、クレアチンはドーピング?禁止薬物かどうかと認証の見方で確認できます。
よくある質問
クレアチンを飲むと、100mのタイムは縮みますか?
100mの記録を直接調べた試験は、今回の調査では確認できませんでした。縮むとも縮まないとも言えません。
くり返しのダッシュには効果がありますか?
14本の試験をまとめた分析では、平均パワーが上がりました。ただし、最大パワーと疲れ方には効果が見られませんでした。
大会の前日だけ飲んでも意味はありますか?
貯蔵量が満たされるまで、数日から数週間かかるとされています。前日だけでは、変化は期待しにくいと考えられます。
体重は何kgくらい増えますか?
メタ分析では、平均で約0.8kg増えました。個人差があるため、飲み始めたら体重を記録してください。
中高生の陸上部でも飲んでよいですか?
ISSNの見解には条件があります。自己判断せず、保護者・指導者・医師に相談してください。
まとめ
クレアチンは、くり返しのスプリントで平均パワーを上げると報告されています。ただし100mなど単発の記録は未確認で、効果がなかった試験もあります。
飲むなら、ISSNの見解にある量の範囲で、体重と体調を記録してください。持病や服薬がある方、未成年は、医師・薬剤師に相談してから決めましょう。
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ここからは、FITPEAKの自社商品の紹介です。短距離走の記録を高めることをうたうものではありません。
FITPEAK クレアショットは、1本にクレアチン3,000mgを入れた、スティック個包装の食品です。定期購入のみのご案内で、予約を受け付けています。
外出先でも持ち運べる点が特長です。初回のお届けは2026年12月上旬の予定です。価格や詳細は商品ページで確認してください(2026年10月確認)。
出典
2026年10月に開いて確認しました。
- Glaister M, Rhodes L. Short-Term Creatine Supplementation and Repeated Sprint Ability: A Systematic Review and Meta-Analysis. Int J Sport Nutr Exerc Metab. 2022
- Glaister M, et al. Creatine supplementation and multiple sprint running performance. J Strength Cond Res. 2006
- Bosco C, et al. Effect of oral creatine supplementation on jumping and running performance. Int J Sports Med. 1997
- Deng B, et al. Effects of different dietary supplements combined with conditioning training on muscle strength, jump performance, sprint speed, and muscle mass in athletes. Front Nutr. 2025
- Kreider RB, et al. International Society of Sports Nutrition position stand: safety and efficacy of creatine supplementation in exercise, sport, and medicine. J Int Soc Sports Nutr. 2017
- MSDマニュアル家庭版「クレアチン」(2025年7月更新)
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