【研究は限定的】トラック自転車でクレアチンは役立つ?スプリントの試験と限界
自転車での全力スプリントの繰り返しでは、クレアチンでパワーが上がった試験があります。ただしトラック競技の選手を対象にした試験は確認できず、結論は限定的です。研究の中身を整理しました。
監修ではなく、公開されている研究・公的情報・公式の案内をもとにした編集部の解説です。医療の判断はできません。
トラック自転車のスプリントや追い抜きの選手が、クレアチンを飲むべきか迷うことがあります。
この記事では、トラック自転車とクレアチンについて、自転車の試験の結果と限界を整理します。(2026年10月確認)
先に結論:トラック自転車は、クレアチンが得意な短時間の全力運動に近い種目ですが、選手を対象にした研究は確認できません。
- 自転車のスプリントの繰り返しで、パワーが上がった試験が2つあります。
- ISSNは、追い抜き(パーシュート)を、効果が期待される例に挙げています。
- 持久的な走行(タイムトライアル)では、全体の記録に差が出なかった試験があります。
- トラック競技の選手を対象にした試験は、今回の調査では確認できませんでした。
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この記事でわかること
- トラック自転車が、クレアチンの得意な運動に近い理由
- 自転車のスプリント試験で分かっていること
- ロードの持久的な試験では、差が出ていない
- 飲む前に決めること
トラック自転車は、クレアチンの得意な運動に近い
クレアチンは、筋肉のエネルギーを素早く作り直す働きに関わります。そのため、短い時間の全力運動で研究が多い成分です。
ISSNの2017年の見解は、効果が期待される種目の例を表にしています。トラックの短距離走や、自転車のパーシュート(追い抜き)が、その中に入っています。
| 種目の特徴 | 考え方 |
|---|---|
| 数秒のスプリント | クレアチンが関わりやすい |
| 数分の追い抜き | ISSNが例に挙げる |
| 長時間のロード | 効果は確認しにくい |
※ISSN 2017年の見解の表を、編集部が種目の特徴で整理しました。効果を保証するものではありません。
また、ISSNの2023年の総説は、ほぼ一定のペースで走る追い抜きでも、ゴール前の加速が大切だと述べています。その加速は、無酸素のエネルギーを使うためです。
同じ総説は、終盤の加速が重要な短い種目として、ボート・カヤック・トラック自転車を挙げています。ただし、これは役立つ可能性の話で、確認ではありません。
自転車のスプリント試験で、分かっていること
自転車エルゴメーターを使った、全力スプリントの試験があります。対象は、トラック競技の選手ではありません。
| 試験 | 結果 |
|---|---|
| 男性の愛好家23人・6週間 | 平均パワーが約5%上昇 |
| 20人・5日+6週間 | 繰り返しの全力走が向上 |
※前者は J Int Soc Sports Nutr 2018、後者は Clin Sci 2003 です。前者はクレアチンと電解質の製品を使っています。
6週間の摂取(15秒を5回)
男性の自転車愛好家23人が、短い全力スプリントを、休みをはさんで5回行いました。クレアチンと電解質の製品を6週間とった群は、最大パワーが約4%、平均パワーが約5%上がりました。
プラセボ群には、変化がありませんでした。ただし、電解質も入った製品の結果で、クレアチンだけの効果とは言い切れません。
ローディングと維持量
20人が、最初の5日間は多めの量をとり、その後は少ない維持量を続けた試験があります。短期でも長期でも、繰り返しの全力走が向上しました。
一方で、体の酸素を使う力や、エネルギー源の使い方、持久的なタイムトライアルは変わりませんでした。体重は、筋肉量にあたる部分が増えました。
1日2gの維持量では、筋肉のクレアチン量が下がったことも、この試験で報告されています。維持の量は、クレアチンは1日何gまで?飲みすぎるとどうなる?で整理しています。
ロードの持久的な試験では、差が出ていない
長い時間を走る試験では、結果は異なります。トラック競技の考え方と混ぜないでください。
プロの育成選手(19歳前後)23人が、6日間の合宿で、1日20gのクレアチンをとった試験があります。回復・体組成・パフォーマンスの指標のどれにも、群の間の差は出ませんでした。
| 試験の場面 | 結果 |
|---|---|
| 6日間の合宿(23人) | 差は出なかった |
| 長いタイムトライアル | 全体の記録に差なし |
| 走行の最後のスプリント | パワーが上がった報告 |
※合宿の試験は J Int Soc Sports Nutr 2024。長いタイムトライアルの結果は、ISSN 2023年の総説に整理されています。
ISSNの2023年の総説では、120kmの走行で、最後のスプリントのパワーが上がった試験が紹介されています。ただし、走行全体の記録は変わりませんでした。
つまり、クレアチンが関わるのは、全体のタイムではなく、短い全力の場面と考えられます。
ロードや持久的な練習との違い
ロードの整理は、有酸素運動メインの人にもクレアチンは意味がある?も参考になります。
飲む前に決めること
トラック自転車の選手に当てはまる証拠は、まだありません。飲む場合は、試して確かめる姿勢が必要です。
向く人・向かない人
- 向く人: スプリントの繰り返しが多い練習をしている。
- 向く人: 体重が増えても、競技の規則や調整に影響しない。
- 向かない人: 体重の上限が厳しい競技の直前である。
- 向かない人: 腎臓の病気や服薬があり、医師の確認がまだ。
ISSNの見解は、クレアチンで一貫して報告される副作用は、体重増加だけだとしています。体重を支えない自転車では、影響は走る競技より小さいと、2023年の総説は述べています。
体重の変わり方は、クレアチンで体重増加する?何kg増えるか・水太りとの違い・やめたらで解説しています。
MSDマニュアル家庭版は、腎機能障害の既往がある人や、腎機能に影響する薬を使っている人は避けるよう記載しています。持病や服薬がある人は、医師・薬剤師に相談してください。
競技の規定は、クレアチンはドーピング?禁止薬物かどうかと認証の見方で整理しています。
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よくある質問
トラック自転車の選手に、クレアチンは効きますか?
選手を対象にした試験は、今回確認できませんでした。自転車のスプリントの繰り返しで、パワーが上がった試験はあります。役立つと言い切れる段階ではありません。
追い抜き(パーシュート)にも関係がありますか?
ISSNの見解が、効果が期待される例に挙げています。ただし、実際に追い抜きの選手で確かめた試験は、確認できませんでした。
ロードレースの選手も同じ考え方でよいですか?
プロの育成選手の合宿の試験では、差が出ませんでした。長い走行では、効果が確認しにくいと考えられます。
試すなら、いつ始めればよいですか?
大会の直前は避け、練習期に少量から始めてください。体重とパワーを記録して、数週間で見直すのがおすすめです。
まとめ
トラック自転車は、短時間の全力運動に近い種目で、クレアチンの研究と相性のよい場面があります。ただし、選手を対象にした試験は確認できませんでした。
試す場合は、練習期に少量から始め、体重とパワーを記録してください。持病や服薬がある人は、先に医師・薬剤師に相談しましょう。
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FITPEAKの商品
ここからは、FITPEAKの自社商品の紹介です。自転車競技の成績を高めることをうたうものではありません。
FITPEAK クレアショットは、1本にクレアチン3,000mgを入れた、スティック個包装の食品です。定期購入のみのご案内で、予約を受け付けています。
外出先でも持ち運べる点が特長です。初回のお届けは2026年12月上旬の予定です。価格や詳細は商品ページで確認してください(2026年10月確認)。
出典
2026年10月に開いて確認しました。
- Kreider RB, et al. International Society of Sports Nutrition position stand: safety and efficacy of creatine supplementation in exercise, sport, and medicine. J Int Soc Sports Nutr. 2017
- Forbes SC, et al. Creatine supplementation and endurance performance: surges and sprints to win the race. J Int Soc Sports Nutr. 2023
- Creatine-electrolyte supplementation improves repeated sprint cycling performance: A double blind randomized control study. J Int Soc Sports Nutr. 2018
- Effects of creatine loading and prolonged creatine supplementation on body composition, fuel selection, sprint and endurance performance in humans. Clin Sci. 2003
- High-dose short-term creatine supplementation without beneficial effects in professional cyclists: a randomized controlled trial. J Int Soc Sports Nutr. 2024
- MSDマニュアル家庭版「クレアチン」(2025年7月更新)
- FITPEAK クレアショット 公式商品ページ
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