筋トレと有酸素は両立できる?17のメタ分析を統合、筋肥大は筋トレ単独と同等
筋トレと有酸素運動を組み合わせても、筋肥大・筋力・パワーは筋トレだけの場合と同等で、持久力は大きく上回った。17のメタ分析(144研究、1,492人)をまとめたアンブレラレビューが、運動習慣のある人には両立を勧める結論を出した。
筋トレと有酸素運動を両方行う「コンカレントトレーニング」でも、筋肥大や筋力の伸びは筋トレだけの場合と変わらない。ドイツのケルン体育大学などの研究チームが、過去のメタ分析17本(元の研究144本、健康な参加者1,492人)をまとめ直し、こんな結論を国際誌「Sports Medicine」に発表した(2026年2月28日オンライン公開)。有酸素運動は「筋肉が落ちる」と敎遠しがちな人にとって、安心材料になる内容だ。
「有酸素で筋肉が落ちる」は本当?どんな研究か
筋トレと持久系の運動を並行すると、筋トレの効果が打ち消されるという「干渉効果」は、長く議論されてきたテーマである。今回の論文は、このテーマを扱った複数のメタ分析をさらに統合する「アンブレラレビュー」という手法をとっている。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 論文 | Held Sほか「Maximizing Adaptations in Concurrent Training: An Umbrella Review of Meta-analyses」 |
| 掲載誌 | Sports Medicine 56巻6号(2026年2月28日オンライン公開) |
| 対象 | メタ分析17本(元の研究144本、健康な参加者1,492人) |
| 比較 | コンカレント(筋トレ+持久系)と、筋トレのみ・持久系のみ、行う順番の違い |
| 評価 | 有酸素能力、筋力、パワー、筋肥大。各メタ分析の質はAMSTARという評価ツールで確認 |
結果:筋肥大・筋力は筋トレ単独と同等だった
主な結果は次の通りである。SMD(標準化平均差)は効果の大きさを示す指標で、おおむね0.2が小、0.5が中、0.8以上が大とされる。
| 比較 | 結果 |
|---|---|
| コンカレント vs 筋トレのみ | 筋力・パワー・筋肥大は同等。有酸素能力はコンカレントが上回った(SMD 0.77、P=0.02) |
| コンカレント vs 持久系のみ | 有酸素能力は同等。筋力はコンカレントが上回った(SMD 0.59、P<0.001) |
| 行う順番 | 統計的に有意な差はなし。筋トレを先にすると筋力(SMD 1.69)と筋肥大(SMD 0.83)が高めに出る傾向のみ |
つまり、両方を行った人は「筋トレだけの人と同じくらい筋肉がつき、持久系だけの人と同じくらい有酸素能力が伸びた」ことになる。著者らは、運動習慣のある一般の人にとって、コンカレントトレーニングは体力を幅広く高める有効な方法だと結論づけている。
筋トレと有酸素はどちらが先?
「筋トレが先」が良いとする数字は出たものの、統計的には確認されていない。効果量が大きく見えてもばらつきが大きく、「順番で結果が変わる」と断定できる段階ではない。筋肥大や筋力を優先したい人が筋トレを先に行うのは合理的だが、生活の都合で逆になっても大きな損はしにくいと読める。時間帯の違いについては筋トレの朝・夜を比べたメタ分析の記事も参考になる。
この研究の限界は?
著者ら自身が、高度に鍛えた選手やエリートアスリートのデータは乏しく、今後の検討が必要だと述べている。対象は健康な人で、結論も「運動習慣のある一般の人」向けにとどめられている。また、アンブレラレビューは既存のメタ分析をまとめる手法のため、元の研究の有酸素の種類や量、期間はばらばらである。走行距離が非常に多い人や、減量中でエネルギーが足りない人にも同じ結果が当てはまるかは、この論文からは分からない。
よくある質問
有酸素運動をすると筋肉は落ちる?
健康で運動習慣のある人では、筋トレと並行しても筋肥大は筋トレだけの場合と同等であった。エリート選手についてはデータが少ない。
筋トレと有酸素はどちらを先にすべき?
順番による有意な差は確認されていない。筋トレを先にすると筋力と筋肥大が高めに出る傾向はあった。
持久力も伸ばせる?
伸ばせる。有酸素能力は筋トレだけの場合より上回り(SMD 0.77)、持久系だけの場合と同等だった。
KINNIKU TIMESの視点
「筋肉を守るために有酸素を避ける」という考え方は、運動習慣のある一般のトレーニーには当てはまらない可能性が高い。筋肥大を優先するなら、筋トレを先に行い、有酸素はその後か別の日に回すのが無難だ。ただし、走り込みや自転車で脚に疲労が残り、脚のトレーニングの重量や回数が落ちるようなら、有酸素の量や強度を調整したい。血中の中性脂肪など健康面でも組み合わせの利点が報告されている(中性脂肪と運動の記事)。
出典:Held S, et al. Maximizing Adaptations in Concurrent Training: An Umbrella Review of Meta-analyses. Sports Medicine. 2026;56(6):1489-1512/ケルン体育大学 研究業績ページ
NEW 持ち運びクレアチン
でっかい容器、もう持ち歩かなくていい。
クレアチン3,000mg+電解質4種を、ポケットに入る1本に。計量もシェイカーもいりません。先行案内は公式LINEでお届けします。
公式LINEで先行案内を受け取る
FITPEAK 筋トレギア
TRAINING GEAR
プロが使う、本物のギア。
リストラップ・パワーグリップ・トレーニングベルト。現役のボディビルダーとパーソナルトレーナーに使ってもらい、納得できるまで作り直しています。
ギアをすべて見る
MY FITPEAK
無料会員
最新の情報を、素早くお届け。
新しい記事、筋トレ最安ナビの価格更新、FITPEAKの新商品の案内を、いちばんはやく受け取れます。
My FITPEAK に登録する
コメント
この記事について思ったことを書けます。誤解を招くのを避けるため、誘導のある宣伝、他者への中傷、個人情報、法令に反する内容は公開しません。体調や治療に関わる判断は、必ず専門家にご相談ください。



