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筋トレ中のプロテインは効く?8週間の試験で糖質ドリンクと筋線維の太さに差なし

公開 ・ KINNIKU TIMES 編集部 ・ 読了目安 4分
プロテインパウダーの容器とブレンダー
SUMMARY|この記事の要約

筋トレ中に糖質+たんぱく質のドリンクを飲んでも、同じエネルギー量の糖質ドリンクと比べて筋線維の肥大や筋力に差はなかった(8週間・分析17人のランダム化比較試験)。練習前後の食事と1日のたんぱく質(体重1kgあたり約1.6〜1.8g)が足りていれば、ワークアウト中のプロテインは必須ではない可能性がある。

筋トレ中に糖質とたんぱく質を混ぜたドリンクを飲んでも、同じエネルギー量の糖質だけのドリンクと比べて、筋線維の肥大に上乗せ効果はみられなかった。スウェーデンのウメオ大学(Umeå University)のミカエル・スヴェンソン(Michael Svensson)氏らが、2026年7月14日に学術誌『Nutrients』で発表したランダム化比較試験の結果である。練習前に食事をとり、練習後にもたんぱく質を補給するという実際のトレーニングに近い条件で、「ワークアウト中のプロテイン」に意味があるかを調べた。

どんな試験だったのか?

これまでの研究の多くは空腹の状態で行われてきた。そこで研究チームは、20〜35歳の男性29人を2群に無作為に分け、8週間の全身の筋トレを行った。参加者も研究者もどちらのドリンクか分からない二重盲検の試験で、最後まで参加して分析されたのは17人(糖質群9人、糖質+たんぱく質群8人)である。平均年齢は25.5歳で、筋トレ経験はあるものの体系的には取り組んでいなかった人たちだった。

外側広筋の筋線維を免疫染色した顕微鏡画像
図:Svensson M ほか「Effect of Intra-Workout Protein–Carbohydrate Co-Ingestion Versus Isocaloric Carbohydrate During Resistance Training on Muscle Fibre Hypertrophy and Oxidative Capacities in Young Men」Nutrients(2026)Figure 1(筋生検で採取した太ももの筋線維を、線維の種類ごとに染め分けた画像)/出典:Nutrients/ライセンス:CC BY 4.0(改変なし)
項目 内容
期間・頻度 8週間、週2〜4回(平均25.6回)
種目 レッグプレス、レッグエクステンション、レッグカール、ラットプルダウン、サイドレイズ、チェストプレスなど8種目
セット・回数 各2〜4セット×8〜15回、セット間休息2〜3分
糖質+たんぱく質群 1回の練習で体重1kgあたりたんぱく質0.17g+糖質0.50g(体重70kgならたんぱく質約12g)
糖質群 1回の練習で体重1kgあたり糖質0.67g(エネルギー量は同じ)
両群共通 練習の1.5〜2時間前に軽食、練習25分後に牛乳たんぱく質0.25g/kg+糖質0.50g/kg

ドリンクは練習中に15分ごと、4回に分けて飲んだ。主な評価項目は、太ももの外側広筋から筋生検で採取した筋線維の断面積(太さ)である。

結果:筋肉は増えたが、2群の差はなし

8週間の筋トレで、両群とも除脂肪量、ベンチプレスなどの筋力、最大酸素摂取量、脂肪を燃やす能力、筋線維の断面積が有意に増えた。一方、ドリンクの違いによる差は、どの項目にもみられなかった(すべてp>0.05)。著者らは「練習中のたんぱく質の同時摂取による追加の効果は、今回の条件では検出されなかった」と結論づけている。

背景には、参加者の1日のたんぱく質摂取量がもともと多かったことがある。8週目の記録では、中央値で体重1kgあたり糖質+たんぱく質群が約1.65g、糖質群が約1.81gと、どちらも十分な水準だった。

研究の限界は?

分析できたのは17人と少なく、事前に必要な人数を計算していない探索的な試験である。信頼区間が広く、小さな効果までは否定できない。対象は運動習慣のある若い男性に限られる。研究費の一部は地元の乳業協同組合から出ているが、著者らは利益相反はないとしている。

よくある質問

筋トレ中にプロテインを飲む必要はある?

練習前後に食事やたんぱく質をとり、1日の総量が足りていれば、今回の試験では上乗せ効果は確認されなかった。

1日のたんぱく質はどれくらい必要?

今回の参加者は体重1kgあたり約1.6〜1.8gを摂っていた。メタ分析では1.6g/kgが筋肉づくりの目安とされている。

空腹で筋トレする場合も同じ?

この試験は食後の条件で行われたため、空腹時に同じ結果になるかは分からない。

KINNIKU TIMESの視点

ワークアウト中のドリンクにたんぱく質を入れるかどうかより、まずは1日の総摂取量と、練習前後の食事を整えることが優先といえる(たんぱく質は体重1kgあたり1.6gが目安)。1回に摂る量の考え方はホエイの量を比べた分析も参考になる。食事だけで足りない分をプロテインで補うなら、筋トレ最安ナビ(プロテイン)で1食あたりの価格を比べて、続けやすいものを選びたい。


出典:Svensson M, Stål P, Högström M, et al. Nutrients 18(14):2307(2026年7月14日)同論文(PubMed Central)